加工中に必要なスピンドルトルクを適切に設定するためには、正確な切削力の計算が不可欠です。切削力は切削速度、送り速度(送り量)、工具径、材料係数など複数の要因に依存します。以下に、基本的な3つの計算式(切削条件、穴あけ、フライス加工)を解説します。
1. 切削速度と送り速度の計算
主軸回転数(n, rpm)**の計算式:
n = (Vc × 1000) / (π × ØD)
Vc:切削速度(m/min)
ØD:工具直径(mm)
送り速度(F, mm/rev)**の計算式:
F = fz × z
fz:1刃当たりの送り量(mm)
z:刃数
2. 穴あけ加工の切削力とトルク
穴あけ加工の切削パワー(Pc)およびトルク(Mc)の計算:
Pc = (K × D² × n × (0.647 + 17.29 × f)) / 106
Mc = (K × D² × (0.63 + 16.84 × f)) / 100
K:材料係数
D:ドリル径(mm)
f:1回転当たりの送り量(mm/rev)
n:回転数(rpm)
この計算により、穴あけ加工中の主軸負荷が把握出来、適切なトルク容量の選定が可能になります。
3. フライス加工の切削力とトルク
フライス加工の切削パワー(Pc):
Pc = (Kc × ap × ae × Vf) / (60 × 106 × η)
Kc:比切削力(N/mm²)
ap:切込み深さ(mm)
ae:切削幅(mm)
Vf:1分あたりの送り量(mm/min)
η:機械効率
フライス加工のトルク(Mc):
Mc = (Pc × 30 × 10³) / (π × n)
これらの式により、フライス加工中の切削トルクを正確に算出し主軸トルク仕様の適合性を評価することができます。